the

Mosquito

Moth

Laboratory

 

バーチャルインタビュー  2000/8/ 10

バーチャルインタビューは、モスキートモス号ファンの方々にメールでアンケートをお願いし、それを元に対談形式に再構成したものです。インタビューに応じてくださった方の校閲を経て公開しており、脚色等は行っておりません。

今回のお客様:toku(管理人)

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17年ぶりの再会

MML:さて、今回のインタビューは自分です。これがほんとのバーチャルインタビューですね。読者の方あきれずにお付き合いください。 
 さて、tokuさん、ラジコン歴は5年やって17年中断、再開後半年とのことですね。もともとは車から入ったんでしたよね。 

toku:そうです。イマイのフォルクスワーゲンビートルです。こいつはひどいマシンで、モーターが380*2,540、550SPとどれでもいいし、電源も10セルまでいいというとんでもないパワーソースでした。おまけにめちゃくちゃオーバーステアで面白くて大変でした。 
 その後京商の三輪バギー、エレックライダー、自作プロペラボート、自作V型船外機艇、24分の1レーシングカー、などを経て、京商セスナ210センチュリオン049を買いました。とても小さくて軽い飛行機でした。とても風に弱かったのですが、それでも毎週飛ばしこんで、たいていの強風でも飛ばせるようになりました。その後長い中断期間に入ります。 

MML:モスキートモス号を買ったのはいつですか? 

toku:1999年12月で、実は突然思い立ったんですが、無尾翼グライダーが作りたくて、いろいろと考え、パソコンのレーザープリンタも図面用に買ったりもしたのです。ですがいきなり全自作は難しいかと思い、ショップに行ったところ、中断前にラジコン技術で広告を見たモスキートモス号がありました。 
 誰にも似ていないすごいスタイルと、低速なら誰にも負けないと言いたげなキャッチコピーは17年の年月を超えて心に響きました。なにより、20年以上も生きつづけてきたことに感激したのです。正直に言いますと、これを今買わないと絶版になっているかも、という気持ちもありました。 
 ラジコン飛行機を始めたおかげでお金ばかりつぎ込んでいたパソコン道楽からも足を洗うことが出来ました。 
 

遅さ、静かさこそ、凄い

MML:店頭で、本当にひょっこり手にしたということですね。普段はどんな飛ばし方を楽しんでいますか? 

toku:どこまで遅く飛ばせるかを追求するというのが楽しいですね。サブマフラーやプロペラを工夫して、音が聞こえないくらいに静かに飛べるようにし、見物人を驚かすのがまた楽しいですね。別に危害を加えるわけじゃありませんよ!ほかにも点になるほど高く上げてみたり、サーマルに乗せてみたりととにかく飛ばしてるだけで楽しいんですよねえ。 

MML:ゆっくり飛ぶということが凄い、という認識があればこれほどびっくりな飛行機もないもんだと思います。逆に面白くないと思ったことは? 

toku:作った当初、かなり前重心になっていることに気づかずにぜんぜんゆっくり飛ばず、舵も利きが鈍くて恐くてしょうがなく、かなり頭に来ました。でも重心を直せば嘘のようにゆっくり飛ぶようになりました。重心だけはよくよく調整しなくてはなりません。 

MML:モスキートモス号の製作でどこが難しかったですか? 

toku:バルサキットは初めてだったので全部、ですが、一番難しかったのは部品の仕分けです。袋やゴム止めをあまり考えずにばらばらにして、何が何やらわからなくなって大変でした。 

MML:みなさんも製作の際は部品の番号やまとまりを良く確かめたほうがいいみたいですね。 
 機体の改良はいろいろ試されているようですね。 

toku:はい。まずエレベーターの面積を倍くらいに拡大しました。舵の利きが鋭くなり、地上近くでのピンチのときに何とかなります。あと、マジックインキ軸利用の2段式サブマフラーで音が相当小さくなりました。それと、これは改造というほどではないでしょうが、ラダー、エレベーターともホーンの一番外に水糸を通し、サーボ側もホーンの一番外につなぎました。設計図はそう書いてはなかったのですが、このことにより少々水糸がたるんでいても舵面の遊びが極めて少なくなり、操縦にクイックに応答するようになり、具合がいいです。 

MML:失敗はなかったのですか? 

toku:ありますよ。ラダー、エレベーター面積をめちゃくちゃ大きくしてみたことがあるのですが、かってに右や左に曲がって行き、墜落しそうになりました。後で調べると、垂直尾翼を大きくしすぎたときに現れるらせん不安定という特性だとのことでした。またエレベーターも、水平飛行しているだけなのにピッチングが激しくなり、これも面積の増やし過ぎのようで、単純に元に戻すだけで直りました。 

MML:過ぎたるはなんとやら、ですね。 

toku:しかしとても懐の深い飛行機で、重量的にも揚力に余裕がありますし、機体も案外と頑丈、飛行速度も遅いのでいろいろ改造してどうなるか実験するのが楽しいです。200g以上あるアルミのサブマフラーをつけて飛行試験したこともあります。物凄く静かにはなりました。 

MML:モスキートモス号を壊したことはありますか? 

toku:はい。120mAhのバッテリーが切れてノーコンで墜落しました。また、操縦ミスで落としたり、リンケージが上下逆で思いっきり宙返りして墜落とか、たくさんあります。最も被害が大きかったのは、家の中でたんすの上からビデオテープがばらばらと降ってきて、モスキートモス号の胴体が絨毯爆撃されたことです。ひどい壊れようでした。 

MML:どうやって直しましたか? 

toku:瞬間で修理が一番多いですが、頻繁に壊れるトラスと胴体前部の継ぎ目はエポキシでこてこてにしています。おかげでそれから壊れていません。 
 

意外な可能性がある気がします

MML:tokuさんはモスキートモス号のどこが好きですか? 

toku:とにかくゆっくり静かに飛ばせることですね。ゆっくり飛んでいる限り、パニックにはなりにくいです。また操縦性や風に対する安定も優秀だと思います。それと胴体のおかしな形がかわいいですね。ですがゆっくりだけではなく、意外な可能性を秘めているのでは、と思うことがあります。MMLの方でもそれを追求していくことになるでしょう。 

MML:最後に、これからモスキートモス号を作ろう、飛ばそうという方に励ましのメッセージをお願いします。 

toku:どんなに作るのが面倒そうに見えても、この機体は時代を生き抜いてきただけの価値があります。ぜひ挑戦してください。スローフライトに心酔することでしょう。本当はそれほど大変ではないのですが、製作が心配な方は、事前にムサシノさんのホームページを参照してください。 

MML:お疲れ様でした。 

toku:はいどうも。

 
低空飛行するtoku機 
かなり凄い風の中。
 
 
tokuのモスキートモス号の仕様
エンジン OS10FP
プロポ JR MAX66−2 
マイクロサーボNES341*3 
350mAhバッテリ
マフラー 自作2段マジックインキサブマフラー
メインギア 自作特製超ロングギア
プロペラ PC7*6、8*4−5、9*5−7、10*5、11*6、12*6と状況に合わせて交換
重量 約1kg
 
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