the

Mosquito

Moth

Laboratory

 

バーチャルインタビュー  2000/10/22

バーチャルインタビューは、モスキートモス号ファンの方々にメールでアンケートをお願いし、それを元に対談形式に再構成したものです。インタビューに応じてくださった方の校閲を経て公開しており、脚色等は行っておりません。

今回のお客様:なかちゃんさん
 
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草ぼうぼうの飛行場で

MML:バーチャルインタビュー、今回はなかちゃんさんです。TORIIさんからもお噂は伺っていました。今日はよろしくお願いします。 
 早速ですが、なかちゃんさんのラジコン歴を教えてください。 

なかちゃん:ラジコン歴は通算すると、車5年程、空もの4年程(中学から高校時代と、5年程前数カ月と、そして今回去年の10月ぐらいから現在まで)続いています。今が一番はまっている時期かも知れません。中学生の頃はラジコンは高くてなかなか買えなかったので、新聞配達のアルバイトをしてプロポを買った記憶があります。 
 たしか、最初は中古のロジテックのプロポで、高校の時にフタバのFP5CNを購入したおぼえがあります。 

MML:相当お長いんですね。私も中学のころから本格的にはまっていったんですが、やはり資金がなくて今よりもっと節約ラジコン生活でした。 
 今までにどんな機体を飛ばされてきたのですか? 

なかちゃん:最初の機体は今でも鮮明に覚えています。ポンコツ号ジローでした。初飛行でアップとダウンを間違えて墜落させてしまいました。この機体は構造が簡単なので壊れても修理が簡単で何度も直して復活してました。 

 この機体で単独飛行が出来ました。ただし、着陸は上手に出来ませんでしたけど。 

 当時の飛行場所は見渡す限りたんぼで、民家などありませんでした。(落としても安心?)電波状況はとても良くノーコンや、混信は皆無でした。 

 たんぼのそばに広い空き地があり、草ぼうぼうでまず機体は大破しません。どこに降ろしてもだいじょうぶでしたね。2機目が、ライブラーとかいう名前の練習機だったと思います。2機目からいきなりエルロン機でした。当時の飛行場所は雑草がすごいので、離陸は出来ずもっぱら手投げ発進で、着陸は草むらに突っ込ませるという荒っぽいことをやっ 
てましたので、とうとう着陸は覚えることはできませんでした。 

 3機目以降は、良く覚えていないのですが、だるまや模型のからすのくろべー(胴体だけ残っている)、自作の低翼機ムスタングもどき生地完成状態、ポンコツ号タロー生地完成状態(20年以上そのままの姿2機とも)、名前は忘れましたOKのサーマルグライダー、モデルクラフト製シグネット10(5年程前に数カ月飛ばしたもの)、ちょうど子供が生まれたばかりの頃で、飛行機を作れる状況になくしかたなく完成している機体を購入したものです。機体が物凄く重くそのうえエンジンを大昔の非力なフジ099Sを積んだものですから、水平飛行するのがやっとで、離陸なんかサッカーグランドのはじからはじまでいっぱいに使ってようやく浮き上がる始末。すぐに嫌になりお蔵入りです。 

 京商フェリアス、この機体は、主翼の剛性不足のため補強して飛ばしました。飛行時間が短くそのうえ操縦性があまり良くないし、電池切れで田植えの終わったばかりのたんぼに着水したり、着陸で木にぶつけて墜落と、いいことがありませんでした。 

 ハミングカブ、この機体で地上練習をみっちり行ったおかげで、壊さずに単独で離着陸に成功した記念の機体です。やはり自分で製作した機体はいいですね。完成機と違い愛着がわくし大事にします。この機体も1回木の枝にぶつけて墜落しましたが、なんと無傷でした。ムサシノの飛行機は軽くて丈夫なんですね。これが、重い完成機だったらたぶん壊れていたでしょう。 

 モスキートモス、(今はまってます。)エルロンチップ、(ちょっと速くて今は手におえないかも?) 

今一番のお気に入り

MML:うーん、いろんな機体を経てムサシノにたどり着き、単独離着陸に成功ですね。まさに典型的なムサシノファンと言えるのかも知れませんね。しかしたくさんの機体を経験されておられる中、モスキートモス号の低速フライトは格別なものがあるのではと思います。エルロンチップ号はTORIIさんのお話の中に出てきましたが復刻機ですよね。最近各地でムサシノ絶版機の復刻という楽しみが流行っているようですね。 
 モスキートモス号を手に入れようと思われたきっかけは何だったんですか? 

なかちゃん:今年の3月か4月頃だと思いますが、自分がハミングカブを飛ばしている横で、TORIIさんや、たかちゃんが飛ばしているのを見ていて、ゆっくりも、速くも飛べる性能に驚いたからです。それに、モーターグライダーのような飛ばし方もできるし、ふところの広い機体だと思ったからです。 

MML:モスキートモス号のフライトというのは、ラジコン飛行機をあまり見たことがない、ラジコンについて詳しく知らない普通の人にとってもかなり衝撃的なもののようですが、やっぱり遅さには驚かれたでしょう?今も、モスキートモス号をお持ちなのですよね? 

なかちゃん:はい、今一番のお気に入りです。ばんばん飛ばし込んでいます。 

MML:そうですか。モスキートモス号の性格がなかちゃんさんには合ったんでしょうね。私もそういう一人なのですが、こうやってMMLでじたばたとやっていますと、なかちゃんさんをはじめ、いろいろな方からメールを頂いたり、こうやってバーチャルインタビューでいろいろ伺えたりして、ファンとしてとても楽しいです。 
 私は今はいろんな試作に没頭してるんですが、それまではひたすら飛ばすことが楽しくて、低速低空飛行も、超高空ソアリングも、いろんな楽しみ方をしてました。なかちゃんさんはどういう飛ばし方を楽しまれているんですか? 

なかちゃん:低速で低空飛行をするところなんかですね。Uコン飛行機のように自分の周りをぐるぐる旋回させたり、木の間をすり抜けたり、サッカーゴールくぐりとか(とてもスリルがあります)それから、上空高くあげてエンジン最スローにしてソアリングなんかいい感じです。 

MML:遅くても、そんな飛ばし方はとてもスリリングだし、実際簡単ではないですよね。楽しみ方も沢山ありますね。私の飛ばしているところはサッカーゴールはないけど、畑の畝に沿って飛ばすと段差があったり、曲がりくねっていたりで結構面白いし、スリルがあります。飛ばしていて面白くないなあと思ったりしたところはありますか? 

なかちゃん:しいていえば、操縦していてはらはらどきどき手に汗握ることがないことかな?でも、全部気に入っているので、面白くないというところはないですね。 

MML:相当お気に入りですね!まあ、私もそうです(笑) 
 製作についてはどうでしたか?沢山経験おありのなかちゃんさんですがモスキートモス号はどうでしたか?難しかったところとか。 

なかちゃん:胴体後部のトラス組と胴体前部分との接合箇所かな。トラス組部分は檜の角材で、瞬間接着材が付きづらいから、木工ボンドを使ったので乾くのに時間がかかりました。それと、私のキットは、随分古いものだったらしく、今のムサシノの製作説明とは違うところがずいぶんありました。素材キットという感じですね。 

MML:やはり。皆さん必ずあそこだって言われますね。確かにあれは難しいです。でもこれは慣れです。私も2機目はうまくいきました。コツがあるんですね。しかもそれは1回作らないと分からないという…。MMLでもそんな記事を書かないといけないんですが… 
 以前KINJIさんにもお聞きしたことがあるんですが、モスキートモス号も昔の版ではかなり部材の加工があるようですね。私は現行のものしか知らないので、作りやすい(んだろう)なあ、としか思わなかったんですが。 
 さて、モスキートモス号はパイロットをまったくせかさない、のんきな飛行機ですが、そんなモスキートモス号でこんなフライトが面白い、というものはありますか? 

モスキートモス号でパイロンレース?

なかちゃん:ゆっくりを競う遅回りパイロンレースですね。またその逆の、スピードレース、30週ピットイン3回給油ありとか(エンジンは必ず停止)。ゆっくり飛ぶモスなら安全に出来そう。車輪で缶蹴りとか。 

MML:みんな凄い遅さで誰もゴールしなかったりして(笑)。風なんて吹いてたらホバリングとかバックして逆走してみたり…そこまではないですね。 
 モスキートモス号は手を入れやすい機体だと思うのですが、機体を改良したことはありますか? 

なかちゃん:胴体接合部分の補強と水平尾翼、垂直尾翼の補強をしました。尾翼があまりにも弱く見えたためです。 
 また、片方の翼端部分が製作ミスのためねじれてしまったので両方ねじってねじり下げにしました。 
 尾輪を垂直尾翼と連動にしてタキシングが出来るようにしました。 

MML:わがモルフォちゃんもそうなんですよ。でも私の場合、ねじり上げになり、左右翼を交換し、上反角が半分になり…あとはレポートに書いたとおりでした。改良して成功だったところは? 

なかちゃん:尾輪を連動にしたので、タキシングが楽に出来て楽しいです。 
 胴体接合部分の補強はよく、トラス部分の胴体をもって持ち上げてしまうのでやってて良かったと思います。 

MML:尾輪連動はみなさん成功したとおっしゃいますね。やはり便利なんですねえ。接合部やトラスの前の部分は墜落するとよく折れるので、補強するのが正解のようです。 
 モスキートモス号を壊したことはありますか? 

なかちゃん:いいえ、まだ壊していません。 

MML:それは凄い。よほど大切に飛ばされているのでしょうか。やはりベテランの腕の見せ所なのでしょうか。 
 さて、モスキートモス号の魅力は沢山あると思いますが、ひっくるめて言ってみるとどうでしょう? 

なかちゃん:ユーモラスなスタイル。速くも遅くも飛べる高性能なところ。圧倒的な大きさと存在感ですね。どうみても09クラスには見えない。 

MML:そうですね。どう見ても…よく飛べるものです。でも羽根は大きいけど胴体がまた細くて変でかわいいですね。 
 それでは最後になりましたが、これからモスキートモス号を作ろう、飛ばそうという方に励ましのメッセージをお願いします。 

なかちゃん:モスキートは、ぜひ1回は作って飛ばして絶対に損はない飛行機だと思います。模型飛行機の原点みたいな存在かもしれません。 
 胴体のトラス構造は弱そうに見えて案外丈夫ではないかと感じました。 
 重い完成機より、自分で製作したムサシノの軽量な機体のほうが絶対よく飛びます。初心者の方や、これから始めようとする方は、モスを選べば安心して飛行練習ができるでしょう。 

MML:そうですね。とても奥が深い、意味がある一機だと思います。本日はどうも長い間ありがとうございました。これからもセイフティスローフライトでご活躍ください。 

 
快調に飛行するなかちゃんさんの愛機 
 

 
始動風景。さあ、フライトです。

 
 
なかちゃんさんのモスキートモス号の仕様
エンジン 塩谷09TV、3型左排気プレーンベアリング サブマフラー付
プロペラ 無風時 10×5  通常 9×5
プロポ JR MAX44  サーボJR341,2個(ラダー、エレベーター)ハイテックHS81,1個(エンコン)
重量 約850グラム
 
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