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バーチャルインタビュー 2003/10/ 2
バーチャルインタビューは、モスキートモス号ファンの方々にメールでアンケートをお願いし、それを元に対談形式に再構成したものです。インタビューに応じてくださった方の校閲を経て公開しており、脚色等は行っておりません。
今回のお客様:くうさん
MML:バーチャルインタビュー、本日のお客様はくうさんです。ムサシノ掲示板でも非常に意欲的なオリジナル機やモスキートモス号改造機を発表されています。どうぞ宜しくお願いします。
くう :こんにちは、くう、こと松本唯男です。 MML:くうさんは確かカムバック組でしたよね? くう :飛行機歴は十五年前に半年、十二年前に半年、今年半年の計1.5年です。 MML:くうさんはモスキートモス号を何機も持ってあったと思いますが、モスキートモス号以外に楽しまれているモデルはありますか? くう :楽しまれていると言われると語弊がありますが、スカイモード700、これは誰でも飛ばせるの謳い文句で買ってサッカーゴールに激突、大破しました。スカイウォーク2、これはサーマルというものの存在を知り購入、ハンドランチでは高度3メートル程度、ショックコードで高度50メートルを確保できたがサーマルは幻?モグラに改造したがそのスピードについていけず、恐怖です。 MML:スカイウォーク2は非常に高性能な機体で、主翼も薄くてスピードは出そうですから動力をつければかなり速いでしょうね。私のスカイウォーク2もそろそろ復活させてあげないと可愛そうです。
どうやって作るのだろう?くう :初めて購入したのは十五年程前だと思います。通算では今、新品の箱入りが8機目になると思います。十五年程まえ、子供の頃憧れていたラジコン飛行機を飛ばしてみたくなり、近所の模型店で一式を揃えてもらいました。機種名は忘れましたが翼長120cm位でOS25エンジンの高翼機だったと思います。一週間ほどで仕上げ、「一人では飛ばせませんよ」という模型店の忠告も忘れて一人で波止場へ行きエンジンを掛けて滑走離陸を試みました。離陸直後、テトラポットに激突、大破してしまいました。 せっかくメカが揃っているので、本屋で「ラジコン技術」を立ち読みして後継機種を探してみましたが、どの機体も同じに見えてしまいます。その中でモスキートモス号を見た時、ほかの機体とは全く違うように見えました。正直言って「かっこいい」と思った訳ではありません。ただ「この飛行機はどうやって作るのだろう?」と疑問に思い、早速、模型店で取り寄せてもらいました。 という理由で、「ラジコン技術」に載っていた1cm四方の写真でモスキートス号の購入を決めました。エンジンにクラスがある事をこの時は知りませんでしたので、OS10のエンジンを買い足すことになりました。飛行の特性なども全くわからず、スタイルだけで決めてしまいました。 MML:そうですか。でもスタイルで選んでモスキートモス号というのはなかなかユニークな始まりですね。
くう :尾翼が折れてしまってメカを下ろしたエンジン機と改造した電動機です。 MML:電動機はあの凄い軽量機ですよね。ホントにあれには驚きましたよ。自分もやってみたからわかるのですが、あの大きさで440gは凄すぎます。
くう :一人で飛行できた事です。というか今でもモスキートモス号しか飛ばせません。 MML:成る程。確かにモスキートモス号なら飛ばしやすさは折り紙付ですもんね。逆に面白くないところってありますか? なぜ面白いのかなんて分からないくう :ラジコン飛行機を飛ばすという事自体、なぜ面白いのかよくわかりません。いま飛ばしている河川敷で4サイクルのフラミンゴと翼を少し短くした電動プレイリーを飛ばしている方がいるのですが、その人たちに「もう少し高度をとったほうがいいよ、そんなスピードでは失速するよ」といわれる事が面白くありませんね。なんだか質問の答えになってませんが…MML:飛ばすことがなぜ面白いのか分からない、というのはとても哲学的なお答えのように思います。それはきっと頭で考える面白さではなくてもっと感性にダイレクトに響く面白さなのではないかと思ったりもします。私もなぜモスキートモス号のフライトが面白いのか、どこが素晴らしいのか、いかな言説をもってしても語り尽くした気になりません。もはや言い表すことは不可能、フライトビデオを見てくださいと最近では思ったりします。
手順はしっかりくう :パーツ毎には難しくないのですが、通算6機を作って歪み無しに出来たのは最後の一機だけでした。今まで図面のイメージだけで説明を読まずに作っていたのですが、スカイウォーク2を作って初めてモスキートモス号の作り方の手順を間違えていた事に気付きました。特に翼はプランク材の上に組み立てて行くべきところを、骨組みを作ってからブランク材を貼ったので極端にいうと台形に作ってしまった感じでした。MML:しかしそれでよく出来ましたね!私など普通に作ってもなかなかうまく行かないですよ。私の場合製作前に高崎さんの記事を読んで、作り方はだいたいわかったのが救いでした。
くう :いま電動で飛ばしているのですが、超低速で自分の周りを回しながら車のそばまで行ってヒョイっとハンドキャッチして車に乗り込む。それと、できるだけ高く上げて「ありゃ、止まってるのかな?」と思いながら口をあけて眺めている事です。 MML:ハンドキャッチってうまく出来るとなんだか嬉しいです。まして捕まえてそのまま車へ、なんてカッコいいですね。なにしろ超軽量が効いているのでしょう。それに高いところへ上げれば本当に動いているのかどうか分からないようになりますけど、あれを眺めるのも不思議と楽しいのですよね。動いているかわからない飛行機が楽しいなんて、なかなかやってみたことない方には分からないでしょうが…
くう :5機目まではオリジナル通りでしたが、6機目はデジカメを積める冶具を付けました。7機目は初めての電動化でみなさんのホームページを見ると、「とにかく軽く」という事で徹底的に軽量化しました。 MML:本当にあれは凄いですよ。よくぞあそこまでと思うような手の入れ方です。 くう :デジカメの冶具は我ながらよく出来たと思いました。翼の横と下に付けられるようにして胴体にコネクターを付けて取り外し出来るようにしました。飛行できる場所が限られているため、同じような空撮になり今は外しています。
MML:そうですか、苦労されたようですね。でも模型飛行機[理論と実際]という本にもありましたが、「強度を心配するあまり重くなり貧弱な性能しかないよりも、より軽量にと作るほうが前向きだ」というようなことがありました。まさにそのとおりですね。きっと今後の製作にもその経験は大いに生きると思います。
くう :8機目で3機しかないので、5機は全損した事になります。墜落で壊れる部分は決まっていてすぐに補修できました。かえって壊れる部分を補強するとほかの部分が壊れて修理に苦労するような気がします。全損の原因は子供に上に乗られたり、池の孤島の木に引っかかって見えているのに取れなくてくやしい思いをした事もあります。
MML:ということは低空低速フライトを追求していたときの墜落ということになるのですね。逆に高空高速だったら修理大変だったかもしれませんね。どうやって直しましたか? くう :最初の頃は胴体が折れると修理するという発想がありませんでしたので、翼の材料だけが3機分余っています。今はジグソーパズルみたいにエポキシでコテコテになっています。 相手をしてくれるMML:成る程ですね。もうお分かりと思いますが修理も案外簡単に、そして頑丈に出来ますので実際買い変えないといけないということは相当長いこと使い込まないとなさそうです。さて、くうさんはモスキートモス号のどこが気に入っていますか? くう :モスキートモス号だけが私の相手をしてくれます。だれでも飛ばせる「完成キット」でさえ手に負えません。 MML:それはきっとモスキートモス号が余程合っているということになるのではないでしょうか。でないと8機も普通買いませんよ。私も日曜に買い込んできたのが4機目です。
くう :すぐに飛ばせるフルセットの完成機よりもモスキートモス号は飛ばし易い機体だと思います。私なんぞは、ラダーやエレベーターのリンケージも、「前から風が来てこうなるから左に曲がって上に上がって…」なんていう状況で組み立てて初飛行できたのですから、きっと期待に応えてくれると思います。
MML:今日はどうも有難うございました。これからも安全飛行でモスキートモス号の素晴らしさを存分に楽しんでください。 くう :ありがとうございます。インターネットでモスキートモス号を検索してMMLにたどりつきました。十数年前に選択した機体が間違いでなかった事をこのホームページで教えて頂きました。また、このホームページのリンクから貴重な資料も頂きました。更新も大変かと思いますが、また楽しませてください。これからも宜しくお願い致します。くう、でした。 |
くうさんの超軽量モスキートモス号です。芸術的な肉抜きですね。
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動力 | 180系パークフライトモーターユニット+25cmプロペラ、リチュームポリマー7.4V 1040mA |
プロポ | 双葉スカイスポーツ4、R114F、S3103x2
アンプ くらふとるうむ製20A |
総重量 | 440g |
備考 | 上記仕様で約40分間飛行出来ます。 |